かんつめ節

【歌詞】

ハレーイ如何(きや)しがで愛(かな)しゃる縁(いん)ぐゎば結(むし)で
ヤーレイー 暮らち暮らさらぬ時やぃ
(スラヨーイヨーイ)
鳥も通わぬ島行きじ暮らそぃ
ヤーレイー 暮らち暮らさらぬ時やぃ
(スラヨイヨーイ)
鳥も通わぬ島行きじ暮らそぃ

ナロワイシロワイー
アワレサクティサヤ
カンティミイワカナヨー

<訳>
こんなにまで情けの深い縁を結んで、二人の仲が許されずここで暮らせない時は鳥も通わないような島(あの世)にいって二人暮らそう
※鳥も通わぬ島行きじわったり暮らそぃ とする場合あり。

ハレーかんつめあごぐわが生まれやするな
ヤレー塩(ましゅ)ば摘でなめてよ
(スラヨイヨーイ)
水ぐわば飲(ぬ)で此ぬ世は発(絶た)っちやんち
ヤレー塩(ましゅ)ば摘でなめてよ
(スラヨイヨーイ)
水ぐわば飲でこの世は発(た)っちやんち

ナロワイスロワイ
哀れさ むぞさや
かんつめあごぐわ

<訳>
かんつめの様な悲運な生まれをするな
塩をなめ、水を飲んでこの世を発った

知れば知るほど哀れで無情だ

※最初の「ハレー」が「生まりらばよ加那」と唄う場合あり

ハレー女(をなご)ぬ子(くわ)や
きじめんしよんな
ヤレー名柄(ながら)ぬかんつめが
(スラヨイヨーイ)
仕様しざま
見ちゃめ聞ちゃめ
ヤレー名柄ぬかんつめが
仕様しざま
見ちゃめ聞ちゃめ

ナロワイスロワイ
哀れさ むぞさや
かんつめあごぐわ

<訳>
女の子は余りひどくいじめるな
名柄(地名)のかんつめの様にむごい死に方をするから

ハレーイかんてぃめ姉(あご)ぐゎや焼内名柄
ヤレーイー岩加那 西や真久慈(まくじ)ぬ
(スラヨイヨーイ)
恋路(くいじ)隔(ひだ)めて思めぬ苦てぃさ
ヤレーイー岩加那 西や真久慈(まくじ)ぬ
(スラヨイヨーイ)
恋路(くいじ)隔(ひだ)めて思めぬ苦てぃさ

習(ナ)ロワイ知(シ)ロワイ 結だる縁グヮヤ
切リリヤナユメ

(訳)
かんつめは焼内の名柄(今の宇検村の集落)
岩加那は西の真久慈(今の瀬戸内町の久慈)二人の恋路は
隔てられて思いは苦しい

昨夜(ゆぶぃ)がでぃ遊(あし)だるかんつめあごくゎ
明日(あちゃ)が宵(よね)な・なりば
後生(ぐしょ)が道に御袖(みすで)振りゅり

(訳)昨夜まで一緒に遊んだかんつめ姉さんは、翌日の夕方はあの世に行って袖を振っている

岩加那役目(やくみ)に水(みじ)むりゅん時や
金縁綾茶碗なんじ
水(みじ)や流川(はりこ)ぬ中しらこ水

(訳)愛しい岩加那役目に水を差し上げるときは金縁の綾の入った茶碗で、水は清い流れ水の澄んだのを入れてあげる

※愛(かな)しゃる役目・・・の場合あり。

かんつめ姉(あご)が 明日(あちゃ)死のしゃん夜(ゆる)や
久慈や下り口(うりぐち) 佐念山なんて
提灯う灯(まち)ぬ 明がりしゅたむんど

(訳)かんつめ姉が明日死ぬという夜に、久慈の下り口にあたる佐念山で提灯のような灯があかがっていたぞ

【解説】

今から200年前、現在の宇検村の名柄の豪農へ隣の須古部落からヤンチュ(奴隷)として、かんつめという

美しい娘が買われてきた。

主人は彼女に一目惚れし、仲間の娘たちはかんつめの美しさに嫉妬した。

その頃、隣の久慈村という所に岩加那という村役場の書記として働く青年がいた。

岩加那は公用で名柄のその家に立ち寄り、もてなしを受け、三味線のうまい岩加那に唄のうまい

かんつめが合わせて歌った。二人は唄を通して相思相愛の仲となり、毎夜のように佐念山で逢っていた。

かんつめに好意を持っていたがそれを果たせない主人と、そんな主人を見て嫉妬していたその妻は

かんつめと岩加那の仲を知り、かんつめを折檻した。ついには燃えた木をかんつめの局部に差し、気絶させた。

それには他のヤンチュ仲間も同情するほどひどいものであった。

翌日、山へ仲間と薪を取りに行くように命じられたかんつめは仲間を先に帰し、

岩加那との思い出の場所で首を吊って死んでしまった。

このことが会ってから、かんつめ節という唄ができた後も名柄周辺では、この唄を夜唄うことは避けられていたが、最近、解禁になったという話を聞いた。

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